子どものうちから始める「顎顔面矯正」
顎顔面矯正とは顎の発育不足に着目し、専用の矯正装置で顎の骨を広げ、正しい咬み合わせをめざす治療法です。
乳歯が残っており顎の骨が軟らかく、顎の成長スピードをコントロールできるお子様に特に適した治療であり、できるだけ早い時期からの治療がお薦めです。抜歯などの外科処置を必要としないケースも多く、できるだけ痛みや体にかかる負担を減らした治療が期待できます。
お子様によって適切な治療のタイミングがございますので、顎顔面矯正をご希望の場合は、まずは当院にご相談ください。
顎顔面矯正の治療時期目安
上顎の矯正目安 | 12歳前後まで |
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下顎の矯正目安 | 18歳前後まで |
顎顔面矯正の仕組み
顎顔面矯正で使用する矯正装置が、上顎骨急速拡大装置です。上顎の内側の中心には、正中口蓋縫合と呼ばれる骨のつなぎ目があります。このつなぎ目を広げることで、つなぎ目部分に新たな骨が作られ、顎が大きく広がるようになります。永久歯が生える十分なスペースも確保でき、正しい歯並びや不正咬合も予防できるのです。
Step装着方法・治療の流れ
急速拡大装置は歯の裏側に取り付け、保護者が1日に1回ネジを回します。ネジを回すと装置が広がる仕組みになっており、上顎骨のスペースを広げるのです。外から装置が見える心配が少ないため、見た目を気にすることがほとんどありません。
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STEP.01
- 装置を接着
- お口の中(上顎)に装置を接着します
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STEP.02
- 保護者が1日1回ネジをまわします
- 専用のネジ回しを使用し、1日に1回だけネジを90度に回します。約0.2mmずつ広がる仕組みになっており、少しずつ上顎が広がっていきます。回し忘れがあっても、ネジをその回数分多く回してはいけません。お子様の顎に大きな負荷をかける恐れがあります。
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STEP.03
- 3~5週間ごとに来院
- 装置を装着した後は、約3~5週間ごとに来院していただき、経過を観察いたします。試用期間は6カ月を目安にしておりますが、症例によっては約1年近い装着が必要なケースもございます。
- 永久歯に生え変わった後の歯並びが正しくなるように、装置を外した後もお口のチェックのために定期的な来院をお薦めいたします。
注意事項
- 装着してすぐは違和感を覚えることもありますが、ほとんどのお子様はすぐに装置に慣れます。
- 装置により食べかすが挟まりやすく、磨き残しが増える場合がありますので、より丁寧なブラッシングを心がけましょう。
- 上顎が広がる力は鼻にまで及ぶため、鼻に痛みを感じることがあります。
- 鼻づまりのお子様は、装置により鼻の通りが改善し、鼻水や鼻血が出ることもございますが、一時的な症状ですのでご安心ください。